prologue2

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prologue2

――まって。 少年は息を切らしながら追いかけていた。 前方を歩いている【彼ら】に向かって声を張り上げるが、【彼ら】が立ち止ることはなかった。 少年は手を伸ばすも【彼ら】に届くことはない。 ――お願い、まって。 いくら追いかけても、手が届くどころか距離が縮まる事はない。 それどころかどんどん距離を離されている気もする。 ――僕を、おいていかないで。 どうしてこちらを振り向いてくれないのだろう。 どうして待ってはくれないのだろう。 ――父さん! 母さん! 良い子にしているから。お行儀もよくしてる。 頑張るから。我慢できるから。泣かないから。 ワガママだって言わないから。だから、だから――! ――――……ちゃ…・・ん。 ――待って――   ―――― お兄ちゃん ――――     
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