マジカル☆ケロリン

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 だが、彼女は余裕の笑みを浮かべ、竹刀を振り被って向かってくる戦闘員を、金属バットで殴り倒していく。 「こんな戦闘員括弧笑では、私は倒せないわよ?」  ケロリンは、金属バットをブンブン振り回し、戦闘員達を地面に叩きつけ、無駄ヅモーに迫っていく。 「仕方ないヅモ。なら、私も本気でいかせてもらうヅモ!!」  無駄ヅモーは、スーツの胸ポケットに入っていたサングラスを着け、雄叫びを上げる。  それと同時に、スーツのジャケットや、中に着ていたカッターシャツが破け散り、無駄ヅモーの強靭が肉体が露わになった。 「サングラスを着けただけなのに……パワーが三倍になったなんて!?」  ケロリンは金属バットを握りしめる。 「ふはははは!! 降参するなら今の内ヅモ」  無駄ヅモーは腕を組み、仁王立ちする。 「そんなの……するわけないじゃない!」  金属バットを腰の位置で構え、ケロリンは駆け出した。 「頭カチ割れろ!!」  ハードヘッドショット!!!  凄まじい衝撃と共に、金属バットが無駄ヅモーを一閃した。――――と、思いきや、それは彼の腕に阻まれ、傷一つ付けることなく静止していた。 「その程度の攻撃など効かぬヅモ」  そして、振り上げられた拳がケロリンを突き飛ばした。 「きゃああああああ!!」  ケロリンは数十メートル吹き飛ばされ、突き当りにあったビルの壁に打ち付けられた。  幸い、コスチュームから自動展開されたオートケロシールドによって、無駄ヅモーの強烈な一撃は直撃を免れたものの、変身継続時間を示すエムピーが大幅に消費されてしまった。 「くぅ……」  ケロリンは下唇を噛み締め、ふらつきながらも立ち上がる。 「ほぅ……まだやるヅモ?」  壁に打ち付けられたダメージで、目の前に立つ無駄ヅモーが霞んで見えるほど、ケロリンは昏睡していた。  だが、それでも彼女は諦めない。  いや、諦めることが出来なかったのである。  日本中の雀士が麻雀を楽しめなくなってしまえば、やがて麻雀をする人が少なくなり、最終的には麻雀が滅んでしまう。  そんな未来の方が、彼女には耐えられないものであった。  故に、痛む体に鞭を打ち、彼女は立ち上がった。  だが、金属バットを杖に立っているだけが精一杯で、とても反撃出来るような状態ではなかった。 「私は、負けない……」
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