黄金の大気

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ナウシカが好きだったから、ナウシカっぽい自然を愛する人がかっこいいと思ってた。 高校に入ったときに自然が好きってキャラ作ってたらどんどん発展して、植物や地球と会話できる人になってしまった。 土砂降りの雨の日の昼休みとかに校庭に出て両手を広げてくるくる回りながら 「ははっははははははははは」って大きな声で笑いながら、踊ってた。 「大地が喜んでるよ。みんなもどう?」って聞いたり 自宅の庭にあるツタみたいな植物をカバンに巻きつけて登校したり それを自分の机や教室の窓にも貼り付けてた。 先生に「この子たちが如何しても授業を聞きたいっていうんです」って言いながら 俺ってかっこいいでしょと思ってたが、その日から俺の仇名は「甲子園球場」になってしまった。
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