清美

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4限目の授業が終わる数分前。 生徒たちが筆記用具を仕舞いはじめる音で、しんとしてた教室が少しだけざわつく。 教壇に立っていた教師は、そんな生徒達をぐるりと見渡して、 寂しそうな溜息を小さくついてから授業を切り上げた。 チャイムが鳴ると同時に、数名の生徒が駆け足で教室から出ていく。 きっと購買に行くのだろう。 慌ただしく戸を閉めた彼らを横目に、 私は2人分のお弁当を持って席を立った。 「清美、どっか行くの?」 購買や食堂へと向かう生徒たちの流れに逆らって歩いていると、 廊下の角に見知った顔が立っていた。 「修次と昼ごはん?仲いいよね、おまえらさ」 右手に握りしめた包みにちらりと視線をやると、 幼馴染の仁はニヤついた顔を私に向けた。
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