-僕は白い家に住んでいる-

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「エルヴェはいつも、突然僕の前に現れるね」 「それは、こっちのセリフ」 「嘘言うな。君が先に会いたくて出てきてるんだろう?」 「残念、淋しがりは君の方」  笑うエルヴェを置いて僕は立ち上がった。 「なんだよ、もう行くのか?」 「一緒にお茶でも飲まないか?オレンジペコーを入れてくる」 「いいのか?戻ったら、きっと、僕はいないよ」 「それでも、また来るんだろう?」  僕は片手を上げて家の方へ向う。  彼の声が追いかけてきた。 「天邪鬼め。その紅茶を買ったのは僕だぞ?CD気に入らないなら、返せよ」 「君に返しても、意味ないし」  僕は笑った。エルヴェの不服そうな声がまだ少し聞こえた。
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