合縁奇縁

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ふと、窓を見るとカーテン開けっ放しの窓から見える空は明るくなってきている。 私と土方さんが帰宅後の対面を果たしてから約3時間。 じっくり話を聞いた。 私が理解できたのは、 今、目の前にいる土方さんは約150年前に北海道で死亡した新撰組の土方さん本人である事。 仲間達が散り散りになって死んで行った事に後悔、悔しさを抱えて、成仏出来ずに漂ってきた事。 先日たまたま私を見つけ、自分の姉に似ていたから着いて回っていた事。 そして何より重要なのが、過去の仲間達を守ってほしいという事。 一度だけ過去に私を連れて行ける事。 突っ込みたいところはいっぱいあったが、土方さんのあまりに真剣で、悲しげな表情に納得せずにはいられなかった。 元々好きな新撰組、困っているなら助けてあげたい。 でも、もし私が幕末に行ったら、その間現在での私がどーなってしまうのかわからない。 行くとしたら相当な準備が必要になる。 考えるよりも私の口は勝手にしゃべっていた。 「行きます」 少し驚きながらも微笑んでくれた土方さん。 今なら『普通はありえないだろ!?』と突っ込みを入れたくなる、ドラマやアニメにありがちな展開を理解出来る気がした。 考えるよりも気持ちが前にでるような。 はっきりいって馬鹿げてると自分でもって思うけど、なんでだろう? 今目の前にいる素性も分からないこの人だけど、ただ純粋に助けてあげたい。 そう思った。 私は土方さんに1週間の準備期間を貰った。 まずは、準備しなくてはいけない事を整理する。 私の中でまず変えなくてはいけないのは、幹部の死を避けなくてはならない。 という事は、 沖田さんの結核 藤堂さんの伊東さんとの関係 山南さんの立ち位置 近藤さんと永倉さんとの関係 山崎さんと井上さんの行動(これは少し調べないと詳しく把握していない) 後は、私の中で勘定方の河合さんの処刑の阻止は必要だ。 細かく言い出すときりがないので以上の事の準備はしておく必要がある。 私は四方八方てを尽くして準備をした。
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