合縁奇縁

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土方さんの話では、まず幕末へ行くには今で言う、京都の旧八木邸へ行かなくてはならない。 私がいるのは滋賀県。 京都までは車で1時間ほどで行けてしまう。 以外と荷物が多くなってしまったので出来れば車で行きたい。 そこで、近くのレンタカー会社でレンタカーを借り、京都の八木邸近くの駐車場に止め、京都に住む知り合いに同じ会社の京都支店に帰しに行ってもらう事にした。 昼間は目立ってしまうので、夜に私は土方さん(幽霊ですけどね)と京都へ行く段取りを組んだ。 当日すべての用意を済ませて、リビングでコーヒーを飲みながらこの1週間を振り返った。 仕事は2日でオリエンテーションの資料を仕上げ、新規の仕事と研修は同僚に任せた。 その後有休40日にリフレッシュ休暇の申請をした。 理由は軽度の鬱病。 もちろん診断書も。 ありがたい事に、実家の個人医院を継いだ後輩がいる。 詳しい事は……。 あえて口にはしない。 沖田さん対策も彼女に頼んで結核治療用に4種類の薬を処方してもらった。1年分。 後は、胃薬・痛み止め・抗生剤3種類・風邪用に4種類の薬・ビタミン剤等 更に、ガーゼ・綿球・消毒液・軟膏2種類・サージカルテープに収縮性の包帯・使い捨てゴム手袋を山の様に処方してもらった。 さらにクロロホルム・局所麻酔用にリドカイン。 縫合用の使い捨て針と糸。 縫い方は彼女が学生時代練習しているのを遊び半分で一緒に付き合っていた。 彼女には帰ってきたら必ず理由を説明すると頼み込んだ。 帰ったら連絡するからそれまで診断書を出し続けて欲しいと頼んだ。 小学校からの親友。 私を信じてくれた事を嬉しく思いながら、帰ってきた時が少し怖い。 あえて今は従ってくれる事に信頼と友情を感じた。
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