1

4/11
前へ
/13ページ
次へ
その瞬間、大きな風が吹いて桜の木と前にいたわたしが揺れた。 「わっ。」 その瞬間、桜の木が一瞬光った気がした。 「全く、毎回君の浮気話を聞くこっちの身にもなれ。」 目の前に現れた成年は、着物を着た綺麗な黒髪、そして目が離せないほどの美形に私は、固まってしまった。 というか、その前になんて言いました? 浮気? 誰が? その疑問が顔に出ていたのか成年は、溜め息をつきながらわたしの前にしゃがみ込み口を開いた。 「お前のことだ。梨唯。」 そして私の手を取り、私の顔をのぞき込んだ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加