プロローグ

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■第一研究室18番フロア ウィーン、ウィーン 「ハァ、ハァ、さあ、君も早く逃げなさい」 早く、一刻も早く、この子達を解放しなくては この機会を逃したらもう、二度とない。 「さあ、君も。出口はあっちだ」 「いたぞ!殺してでもいい、なんとしてもここから逃がすな!!」 クソッ、もう追っ手が この子を背負いながらは厳しいか。 仕方ない、ここまでだ できれば、全員、あの子も解放させてあげたかったんだが…… 「ハァ、ハァ……」 結局、片方しか助けることはできなかった 悔しいが、この状況じゃ…… 背中には助けた方の子の暖かみがある。 この子だけは守らないと。 この子だけは、なんとしても僕が守る。
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