未来の君へ

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そんなこんなでいろいろあって今日の授業も無事、全て終わった。 結局、今日も体育の授業以外はずっと寝てしまっていた。 「さて、沙樹、帰りますか」 「ゴメーン。このレポートの提出期限、今日までなんだ。悪いけど葵、先、帰ってて」 おかげで授業中やるつもりのレポートもまだできてない。 16時20分 頑張ればあと30分で出来る。 「木々奈さんまだ残るの?」 話し掛けてきたのはクラス委員長の田丸君。 勉強もスポーツもできて顔も割といいのでクラスの女子からは人気で優しくて性格もいいから男子からも信頼されている。 でも藤本と仲がよく、一緒にいることが多いのであまり話したことがない。 「うーん……もうちょっとかかるかな」 「了解。じゃあ最後、木々奈さんか駿、鍵閉めよろしく」 駿?って藤本!? 「うぃーす」 ええーー!居たの!?隣なのに全然気づかなかった。 ア然としている私に藤本は言った。 「どした?ってかお前まだレポートできてないの。馬鹿だねー」 いちいちうるさいし。 私は反抗しようと思ったけど無視してそのまま書き続けた。 17時05分 予定より少し遅くなったけど、どうにか仕上げることができた。 後は先生に提出するだけ。 藤本は……まだ寝てる。
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