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少し右足を動かすと、膝の辺り一面に鈍痛が走った。
このままでは体育教師の三谷に怒鳴られてしまう。そんな焦りとは裏腹に、右膝の痛みは容赦無く続いた。
体育が始まる前に必ず行う準備運動でさえ、この右膝に針を埋め込まれたような痛みが延々と続くのだ。今日の体育は欠席しよう。
グラウンドをぐるぐる回るコースを外れ、三谷に近づいた。 彼は「どうした北野?」と軽く聞いた。
「あの、足がちょっと痛くて‥」
「そうか、どうした?」
北野は何気ない言い訳を考えた。どう嘘をつくか、どうごまかすかを、その数秒の間に考えた。
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