涙とその後

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「そーだけど、……あ、そうだ。マサ、アルバム何処だ」 「あ?アルバム?テレビの台の中……って、おい!」 カズの奴勝手に……。 って、いつもの事だけど、広樹恐がらせたらぶん殴るぞ。 火を掛けてるからここを離れられないからな。 「……真人さん」 「って、おー広樹」 まさか、向こうにカズが行ったから逃げてきたって事はないよな。 タイミング的にそんな思考になるぞ。 けど、広樹は体温計を俺に差し出す。 熱は平熱になったようだ。 薬が効いたらしい。 「もう大丈夫そうだな。でも、安静にしてろよ」 「うん。あのさ、あの人の事俺知ってるの?」 「カズか?まぁ、昔会ったことあるぞ。良く遊んで貰ってた」 「…覚えてない」 「子供だったからな。そんなすまなそうな顔しなくていい」 ポンポンと広樹の頭を撫でる。 だって、本当の事だし覚えてたらどれだけ記憶力がいいんだとほめてやりたくなる。  
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