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「真人さん、これ!?…も、貰えない」
「もう、契約してここにある。俺のはある。持ってろ。連絡手段だ」
だって、携帯って…。
高くないか?
携帯変えた事ないから分からないけど時々店を通り過ぎるとき見ると値段が。
渡された黒に近い青い携帯を見つめながら思う。
けど、頭にズシッと圧力を掛けられた。
「ひーろき!」
「な、なに?てか、痛い」
「お前は俺の家族なんだ。それから、俺の甥。それから、俺は大人でお前は未成年」
家族…。
「子供は大人しく甘えていなさい」
「……真人さん」
「ん?」
「ありがとう」
ギュッと携帯を大切に握り締め震えそうな口で声でお礼を言った。
家族、なんて嬉しいから。
甘えなんて昔に捨てたはずなんだけどな。
「おーい、宅配にしてきたぞ~」
「よし、次は机とタンスと服と靴。その他諸々買うぞ」
俺の手を握り引っ張る真人さん。
こうされるのも久々かも。
「え?そんなに」
「マサ、インテリア買ってから、飯食って服とかにしねぇ?今は丁度昼だし混んでるだろうし」
「あぁ、そうするか」
「ちょ、」
話をさっさと進めないでってばぁ。
「待っててば!早い!」
「あー悪い。悪い」
笑いながら謝らないでくれ。
でも、
楽しい……かな…。
「安いのでいいからね」
「だーめだ。そこそこの買ってやる。一個くらいは高いのを……カズに買わせればいい」
「え?」
「ま、マサぁ!?ヒロに買うのは喜んで買うけど折半しようぜ?」
うん、楽しいな。
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