花と水

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自室へつくと、そのままふすまの奥に仕舞ってあった、道具一式を出した。 これもすべて、一くんが選んだもので、 良いものが揃っている。 ──スッ 静かに鞘から刀を抜く、 買った時に比べると、ずいぶん刃が減った ───それだけ人を斬ってきた、 だからと言ってこの刀を見て 胸が痛む訳ではない、 むしろ誇りさえ感じる。 だって、僕に斬られた人達は、僕に斬られるくらいの事をしてきた人達だから 僕は間違った事はしてきていない。 今まで、そう信じてやって来た、 これからも そう、 僕は近藤さんの為に刀を振るうんだ。
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