3006人が本棚に入れています
本棚に追加
教会に入るのが遅れたため、課長の後ろの位置で、父親に腕を轢かれながらバージンロードを歩く神林さんを見つめる。
きれいだな…って思うけど、
さっきのやっぱり私のせいだよね…って思うと苦しくて仕方ない。
目の前の課長は、神林さんを見ているので、私に背を向けている。
何食わぬ顔をしているけど心配で仕方ないはず。
神林さんが父親の腕から離れ、板谷さんの差し出された手に掌を乗せた瞬間に、
みんなが一斉に、一段高い位置にいる二人を見つめるために前を向く。
その時に課長の顔を見つめると、
唇は一文字に固く結んで、硬い表情をしたままだった。
顔色も若干悪くて、考えていることは奥さんの事だってわかる。
最初のコメントを投稿しよう!