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酔っぱらった高木さんが 「ゆーすけ…何度も乾杯はいらねー。」 野次を飛ばすと、会社のメンツはまた笑いを浮かべる。 一回高木さんを見て長谷部課長は笑ったかと思うと、 内ポケットから若草色の封筒を取り出していた。 「ご紹介いただきました長谷部ですが… おめでたい席に大変恐縮ですが…本日、参列できず、大変申し訳ございません。」 そう言ったかと思うと一礼して神林さんと板谷さんのご両親に頭を下げていた。 「家内が用意した挨拶ですが預かりましたので、代読させていただきます。」 そう言って封筒から便箋を取り出し、 「失礼します。」 と言って代読を始めていた。
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