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余興担当で、三上さんや成瀬さん…相場さんが中座して空席が目立つ中、 少し離れた位置に座っていた駒野くんが、 「さっき…俺見た。お前が課長の奥さん…掴んで自分の体勢戻したかと思ったら、代わりに課長の奥さんが階段落ちて行ったの…」 その一言を聞いた瞬間身が固くなる。 「早めに謝った方が良いんじゃないか?課長に…」 そう言われても背中合わせでなかなか話すタイミングが無いんだもん…と半泣きになりそうになると、 課長はもう一度携帯を見つめて、 少し眉間を長い人差し指でカリッと引掻きながら、 始まりそうになる余興の登場を待たずに会場から出て行った。
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