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なんと、2時間にも渡る晃の愚痴、もとい誕生日にあったことを聞き出した俺は、驚くしかなかった。
俺の予想の範疇を超えていたのだ。
「………そ、そうか。さすがにそれはショックだったな。だからって何処からともなく酒を取り出して来るんじゃない!!」
いつの間にか晃の手に出現していた缶ビールを奪う。
「だって、翔が男だったなんて!反則だろう!!」
かなり酷い形相で詰め寄ってくる晃。
…そう、どうやら昨日の晃の荒れっぷりの原因は、板波 翔にあったらしい。
あのニューハーフは2日前から今日まで、3日がかりで迷惑ばかりかけてくる。
晃の話によると、あの日コクられた後、本当は男だと明かしてきたらしい。
まあ、これは予想範囲内というか、ザマァと言ってやりたいが、後に問題が発生。
なんと、移住届けを晃に見せ、外国に住んで、結婚しようと言い出したとか。
年齢制限も十分満たしているとも。
この時点で、俺は少し晃を憐れに思った。
そもそも、どんだけ前から計画してたのか訊きたい。
で、さすがの晃でもこの無茶はバッサリ断ったみたいだが、その後がまた大変だったらしい。
俺は気絶していて幸いだった。
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