慣れって恐ろしいと思わないか?

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「アーハハハッハッハハッ!プフッ、ブハッハッハッ、ハァ、有り得ないって!グフッ、彼女に1週間でフラれた挙げ句、実は男で…プッ、本当は神威氏が好きだったとかっ、わ、笑え過ぎて腹筋が崩壊するぅーー、ププッ、アハハハハッ!!も、もうお腹一杯!」 とか意味不明なことをぬかして俺のベッドに倒れ込んだのは、赤毛の、美少女に見えなくもない中性的な容姿をした、“美少年”。 ここ重要。 明らかに俺を馬鹿にした物言いにイラッと来るものの、睨むだけに留めておく。 あれが、あいつなりの励ましだからだ。 「ここまで大地が不幸だったとは僕も予想外だけどさ、晴れて僕たち、“年齢=彼女いない歴”メンバー復活だね!2人だけだけど」 励まし…だと思っておこう。 人間思い込みが大切だ。 「板波は入れないのか?まぁ、俺もわざわざカウントしようとは思わないが」 “年齢=彼女いない歴”メンバーって何だとはあえて突っ込まない。 「翔ちゃんって男の娘だもんね。まぁ、カウントしなくていいでしょ。フフッ、大地の黒歴史が新しく僕の脳内に刻み込まれたよ」 そう言ってまた笑いだした奴をもう1度睨み“笑いすぎのあまり噎(ム)せて苦しめば良い”なんて思念を送ってみる。  
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