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田渕興毅(たぶちこうき) 高校を卒業して、茨城県にある。とある小さな町の金属加工会社に就職した。 週末、中・高の時の同級生だった。 高橋宏志(たかはしひろし)が俺のアパートに遊びに来た。 そこで、中学生の頃の昔話をしていた。 「そう言えば、ブチ、『霊の穴』を覚えているか?」 「あぁ~覚えているさヒロ…。」 『霊の穴』とは、海沿いの防波堤を作る為に硬高岩を運ぶのに使ったトンネルである。防波堤の完成と共に使われなくなったトンネルは不気味さを増していた。
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