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「はい、千絵ちゃんにはこれどうぞ、特別だょ。」
「ありがとうございます。」
「美穂ちゃんはこれどうぞ。」
「ありがとう。」
京吾は箱に入れた。佐藤錦(さくらんぼ)を二人に手渡した。
「二人とも気をつけて帰りな。」
「はい、さようなら。」
「バイバイ。」
農園を出て、千絵と美穂は通学路を歩いて行く。
「京吾さんはあたしに特別って言ってたけど…美穂のが特別な箱に入ってるし!? 」
「そう!? 同じ木の箱じゃない!?」
「えっ!美穂は桐の箱を知らないの?」
「箱はどれも同じだょね!?」
「まぁいいや、美穂にはわからないんだから…。」(汗)
「まぁいいや、速く帰らないとだね…。」
☆☆
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