致し方ない転生

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 額の熱が奪われる妙な感覚に俺は重くなった目蓋をあげる。 「あ、おとーさん、お兄ちゃん起きたよー!」 8歳から10歳にかけてくらいの女の子だろうか。 元気な声で意識が覚醒に向かっていく。  どたどた、と階段を駆け上がる音が響く。 「ふむ、体調はどうかね」 厳格な雰囲気を纏った30代ともとれるほどの戦士。 第一印象はそんなもんだろう。  「あのメルディ山にあるワズール川の岸辺に倒れてるから驚いたぞ。よくもまぁレグリットに食われなかったな」  、、、は? 「おとーさん!お兄ちゃん起きたから今日はフラメの焼いたやつが食べたーい!」  、、、え? 「そうだな。快気祝いに丁度いい。」 思考が追いつかない。 レグリット?フラメ?それになんつった?メルディ山? 、、、、「ちょちょ、待ったまった!」 嬉々として部屋から出ようとする親子に頭の中の疑問を投げかける。 ーーー ーー ー 必死に頭の中で要約する。
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