サクラの木

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  これは、今から10年も前の話。 ――――――――― ――――――― ―――…… 「しゅんくーんっ! 遊ぼー!」 学校が休みの日は、隣の家の箕島俊(ミシマシュン)くんと遊ぶのが決まりだった。 朝になって、朝ご飯を食べてからすぐに私は張り切って隣の家に行く。 それから、俊くんの家のインターホンを押すの。 そしたら、いつもでてくるのは俊くんのお母さん。 「俊ならまだ寝てるわよ」 毎回のようにそう言われた。 だから、私が起こしに行くの。 俊くんママに了承を得てから家に上がらせてもらう。 俊くんの部屋まで急いで駆け上がって勝手にドアを開けた。  
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