序章

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「────────続いて、国歌斉唱」 入学式も何事もなく終わり、それぞれの教室へと誘導される。 「じゃあ、自己紹介していこうか!1番から!」 担任の教師はどこにでもいるような、若い男の先生だった。 ひとりひとりが自己紹介をしていく。 1番目の青山が特技なんかを言い出したので、前に習えで特技も言う流れが生まれた。 男子の紹介が終わり、 「はい、じゃあ女子1番から」 カタンッ 立ち上がった時、長い黒髪がふわっと広がる。 腰の辺りまであるその髪は綺麗でつやのあるストレートだった。 「神崎 凪です。」 彼女、神崎は名前だけを言い音も無く着席した。 じっと見ていると、ふと目があった。 「!」 神崎渚は一瞬、驚いたような顔になったがすぐに目を反らした。
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