第9章

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「………お酒?」 「やっぱ覚えてないか。」 そう言いながら再び布団に入ってくる晴兄。 そして、大きな欠伸をしながら私を引き寄せた。 「あー、眠…。もう一眠りするか。」 「え…っ。ちょっと晴兄。」 「んー?何?キスでもして欲しい?」 「……っへ?なな何言ってるの!?」 あまりに突然の言葉に少し頭が混乱する。 そんな私を見て晴兄は、ははっと笑った。 「あーあ、いつもの莉子だ。昨日はあんなでれでれだったのに。」 少し笑いを含んだように言い、私の背中に手を回す。
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