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この世界を駆け
その心を信じ
あの未来を信じた
そんな貴方が
誰よりも疎ましかった
この世界を忌み
その心を嫌い
あの未来を壊した
そんな私が
誰よりも憎らしかった
なのにどうして
貴方は皆に愛されるのか
だからどうして
私は皆に避けられるのか
けれどどうして
貴方は私と笑うのか
この世界を知り
その心を愛し
あの未来を創った
そんな貴方が
誰よりも信じがたかった
この世界を見ず
その心を聞かず
あの未来を嘆いた
そんな私が
誰よりもおぞましかった
なのにどうして
貴方は私を想うのか
だからどうして
私は貴方と泣くのか
けれどどうして
私と貴方は対なのか
何でどうして
私は貴方になれないのか
貴方は私になれないのか
私は待っているのに
貴方は待っていたのに
愛してもなお報われぬのは
顔も合わせずワルツを踊るのは
たったひとつの平和のため
たったふたつの平和の鐘
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