二人の葉月

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えーっ!? そんな設定知らないっ!! アリなの!?これはアリなのー!? そう言えば……葉月君にある寝癖がないな 見た目の違いは表情と寝癖くらい……本当に瓜二つだ 「あの……大丈夫ですか?」 「大丈夫です大丈夫です」 如月君は心配そうに眉を下げる かっこ可愛い…… 今まで見たことのない葉月君を目にしているみたいで新鮮だ 「葉月君と同じく如月君も案内人……なの?」 「いえ……違いますよ。 僕には兄ほどの力はありません。 霊が見える程度の力しかありませんよ」 「へー、双子なのにね」 まあ虫も殺さなさそうなこの子が、過酷そうな(何だかよくわかんないけど)案内人ってのも大変そうだしね 「『あの場所で待ってる』」 「え?」 突然そう言った如月君は微笑む 「そう言えばわかるって、兄が言ってましたよ」 葉月君が笑うとこんな感じなのかな……? いや、何か……同じ顔でも、違う……と思う 「兄は短気ですから、早めに行った方がいいですよ? 前にも来るのが遅い依頼人にしびれを切らして帰っちゃったことあるんで」 「ええっ!?」 「じゃあ僕は教室に戻ります。 ほら、安曇さんも急いだ方がいいですよ?」 くすっ、とイタズラっぽく話す如月君 最初は緊張しちゃうけど、すぐ人と打ち解けれるタイプなんだろうな 何だか話してるとホッとしたから 「うん、ありがと!!」 私達は手を振り合った後、私はあの場所へと急いで向かった
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