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結界の中に入るともちのろんのごとく白鐘が立っていた。
「……くそ…何でこんなやつと………潰す」
なんかぶつぶつと危ないこと呟いてますが、めちゃ恐いんですけど。
「ぶつぶつ言ってないでとっとと始めるぞ、[ウインドカーテン]」
白鐘との間に竜巻の壁を作り、もう一つの魔法を唱える。
「無駄だ」
あらま、刀で一刀両断されてる、あれ軽い上級魔法なのにな。
「どこ行った?」
俺は今インビジブルメイルという魔法を使っている。効果は簡単使用者の周りの光を屈折させて見えなくする、つまり今白鐘から俺は見えていない。
「[ウインドランス]」
後ろから風の槍を放ち、前に回る。当然ウインドランスに対処するために振り向くから背中を思いっきり殴りつける。
「ちぃ、D・スペードの魔レンズ」
なんだあれは、三つ重なったレンズを片目にかけると見えていないはずの俺の方を向いてきた。俺、ちゃんとインビジブルメイル発動してるのに何でだ?
「裁きの時間だ、断罪者」
いきなり銃だしてきた、その銃も銃身はオートマチック、弾装はリボルバーという不思議な形をしている、その銃で明らかに見えていない俺に向かって撃ってきた。
左に飛び銃弾を避ける。
「何!?」
銃弾が曲がっただと!
誘導性能のある銃か、面倒くさい。
「[ウインドミスト]」
俺の魔力を纏った粒子をばらまき銃弾を誤爆させる。
「そこだな。断罪者装填、原罪の矢」
あぶねぇ、ギリギリ避けられたがさっきの銃弾とは速さも威力も段違いだ。
見られてるんならインビジブルメイルは無駄だ、そのぶんを身体強化に回す。
「やっと姿表したか、ならどんどんいくぜ、原罪の矢!」
さっきよりはましだが、このままじゃ不味いな。負けてもいいがこれは怪我ですむ威力じゃなさそうだからな。
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