1人が本棚に入れています
本棚に追加
その日の夜、ガタガタッガタガタッと何かが動く音で華夜は目を覚ました。
「何の音・・・?」
ベッドから降りて音のする方へと近付く。
どうやら机の方から音がするようだ。
机の上を見ると、掃除をしたときに見つけたあの小さな扉が淡い光を発しながらガタガタッと動いていた。
華夜はその扉を手に取ると目の高さに上げた。
扉はまだ動いている。
すると、かすかに何か声のようなものが聞こえてきた。
「・・・い、おい!聞こえてんのかお前!聞こえてるなら返事しろー!おーい!」
「・・・は?扉が、しゃべってる?!」
思わず手に持っていた扉を落とす。
ゴトンッ
「痛てっ!お前馬鹿か!?怪我したらどうすんだ!!今すぐ拾って安全な場所に置け!」
「は、はい!」
慌てて扉を机の上に置く。
「よし」
扉から満足そうな声がした。
華夜は恐る恐る声をかける。
「あ、あのー・・・」
「おう、なんだ」
普通に返事が返ってきた。
「どちら様ですか?」
「俺か?俺は案内人のレオだ」
「案内゙人゛?いや、人じゃないし」
最初のコメントを投稿しよう!