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「……」 「……」  余りの出来事にただ、呆ける雲母と作者。  母強し。いや、akusarさんの寝呆けが強しなんて思いつつ、取り合えず、テーブルに戻る。 「あんなクオ初めて見たよ」 「わ、私もです」  率直な意見に、率直な思い。二度と見れないではないかと思う奇跡に、開いた口が締まらない。 「でも……二人とも幸せそうです」  雲母がソファーに視線を移せば、二人の美女が優しく寝息を。 「……本当だね。最後までakusarさんに助けられたね。やっぱり母親は強いかもね。さすが雲母ちゃんのお母さんだよ」 「……はい。私は自慢のお母さんです」  少女の笑みが眩しい。それは誰よりも自慢なんですと言いたげなのが、表情からも溢れていたのだ。 「今日はこのままにしよう。もう、夜も大分遅くなってしまったから、片付けは明日にしよう。雲母ちゃん? 奥の来客室を使ってね」 「……わかりました。その前に皆にタオルケットはありますか?」 「今持って来るからね」  そう言って、作者は部屋の奥へと歩いて行く。そんな作者の背中が部屋から消えて、雲母はソファーを再び見て…… 「お母さんか。……akusarさん。いつも本当にお疲れ様です。そして、ありがとうございます」  小さく呟く。それは、祈りを捧げる様に小さく。  呟きが終われば、自然も笑みが浮かぶメイド服の少女。  作者が持ってきたタオルケットを全員にかけ、今日も色々あったけど欠がえのない母の日になった。  そう、私にはこんなにも素敵な仲間と母親がいるんだね。と、心で言えば、いつかは私も母の日に感謝されるようになりたいと思い、雲母も床に就く。
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