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普通に考えて集中治療室には泊まれないわけで…
「狭くないー?」
「あ、はい。大丈夫です」
遅番だった志緒さんと仮眠室に川の字になって寝ている。
そこで俺は美零の《秘密》を教えてもらった。
「美零ちゃんはねぇ…恋貴君が大好きなんだよ。だから…恋貴君が悲しむ顔は見たくないって」
俺は
黙って聴いていた。
「気付いてなかったかもしんないけど…美零ちゃん、恋貴君が帰った後いつも泣いてた」
いつも、いつも、いつも。
無理して笑って。
弱みも見せずに。
どうして、気付かなかったんだろう……。
気付いて、あげられなかったんだろう。
志緒さんの、俺の頭を撫でる手が優しい。
声がひどく暖かい。
でも
でも
俺には
罰を突き付けられてるみたいだ。
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