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「雫石くーん」
先生のお呼びだし。
ニヤニヤ顔に嫌な予感がした。
「なんスか?」
「これ、柳瀬さんに届けてくれない?確か…家近かったわよね」
柳瀬?柳瀬ってあの柳瀬?
新学期始まってから一回も学校に来ていない、あの柳瀬?
「何で…俺?」
「近いから」
バッサリと言ってのける担任こと相生瑠璃先生。
「担任命令よ。行ってらっしゃい」
笑顔の先生にため息をつく。
その理由は二つある。
1 この頃全く話さなくなったあいつに何を話せと言うんだ。
2 柳瀬は、柳瀬美零はクラスでいじめにあっている。
まぁ直接的では無いが[ずる休みをしている]など…
俺は正直、小心者だ。
いじめられてる奴に手を伸ばせるほど強くない。
俺はヒーローじゃないからな!!
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