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外に出てみても、3メートルくらい先しか見れない。
それより向こう側は、右も左も上も下も一面の白。
純白の壁に囲われているみたいだ。
下手をすれば事故でも起きてしまいそう。
「こりゃかなり注意深く進まなくちゃな・・・」
「ナキ」
後ろから僕を呼ぶ声。
誰なのかは分かっている。僕の事をそういう風に、『ナキ』と呼ぶのは決まってアイツなのだ。
「棗、いきなり後ろに立」
「急用、出来た。先 帰る」
僕の話には聞く耳を持ってくれないらしい。
けど急用だとしてもこれ程 視界が悪い中、女の子を一人で帰す訳にいかない。
当然 送っていくと言ったが丁重にお断りされた。
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