1-1.親友の心

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  「お、おい棗!?」 「・・・ありがとう」 棗は静かにそう言った。 もう不安げな声ではない。 いつもの、棗だ。 「でも、あまり不安に、させないで」 という声が聞こえた瞬間に、腹に何かがぶち当たった。 思わず、うっ、と声を漏らす。 「不安にさせた、罰、だよ」 「だ、だからって全力でのボディーブローは無いだろ、棗さん・・・」 僕の体は くの字になっているだろう。 その横でくすくすと笑い声。 全く、いい性格している。
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