1-1.親友の心

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  「・・・・っ!!」 飛び出してきた何かは、どうやら人間の様だ。 奴は腕を真横に伸ばし、こちらに向かって来る。 有り得ない速度で。 ラリアットでもするつもりか。 咄嗟に僕は地面に伏せる。 ぬかるんでいるが、そんなもの関係無い。 汚れなんかを気にして、自分の命を散らしたくない。 まだ人生を謳歌しきっていないのに。 ぶおん、という風切り音がしたかと思うと、後ろで小さな地響き。 一応 僕の身体は無事らしい。 まあ、些細な傷だったら直ぐさま治るのだが。 振り返ると、木々が切られていた。 テレビでよくやっている、日本刀で竹を袈裟斬りにした感じ。
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