1-2.猫と狐と鎌鼬

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  自己紹介も終わったところで、話を戻そう。 「そんで。何であの男は僕を襲った?」 漆花も落ち着きを取り戻したみたいだ。 どこから話そうか、と少し悩み、口を開いた。 真剣に話してくれるといいんだが。 「そうですね、あいつは鎌鼬に魅入られたんです」 「・・・・・」 「ああいうのに取り込まれると大抵意識を失います。そして自分の中の負の感情が暴走、本能の赴くままに暴れまわる。あの男には破壊、もしくは殺人衝動でもあったんでしょうね」 だから貴方を襲った。 以上です、と、話を締めくくった。 途中で何度か突っ込もうと思いつつ、我慢し最後まで聞いていたが、結局感想は 「阿呆ですか」 信じられない、だった。
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