1-2.猫と狐と鎌鼬

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  なんだろう。 嫌な予感がする。 けどきっと気のせいだ、そう自分に言い聞かせ、漆花を見送った。 だが漆花はドアノブに手を掛けたまま、動こうとしない。 「おい、どうかしたのか?漆花?」 「・・・・・・・・」 呼びかけにも応じない。地味に心が痛いです。 もう一度声をかけようかなと思った所で、今度は彼女の方から質問をしてきた。 「あの、無人さん。この家って屋根裏部屋みたいな場所、ありますか?」 直立不動の状態でこちらには振り向かず、ドアとにらめっこしたまま聞いた。 「一応あるけど、何で?」 「なるべくそこに隠れて下さい。あと、先に謝っておきます。ごめんなさい」 謝罪し終わるとドアから離れた 「あとでちゃんと弁償しますのでっ!!」 その言葉と同時に爆音が響き、彼女の前蹴り一発で、我が家の出入口の扉は彼方へと飛んで行った。 「ええぇぇぇええ!?」
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