3、~あと少し~

3/33
前へ
/121ページ
次へ
でも、春希が気を遣って明るく私に接してくれているのがわかる。 「腹減ってないのか?」 「...春希は?」 「余裕」 「えー...」 「でも、お前が食わないなら俺が食っちゃうぞー」 「え!」 春希はそういうと、焼き魚を食べた。 えー! 別にいいんだけど... なんか... 不思議。 「うん。うまい」 「...春希に焼き魚...似合わない...」 「似合わないってなんだよ」 「似合わないよー」 ケラケラ笑いながら 似合わない って連発してみる。 特に意味はないけど。 「おい。焼き魚バカにすんなよ。うまいんだから」 「焼き魚はバカにしてないよ」 「はぁ?」 「焼き魚はバカにしてない」 「...俺か」 「さすが春希くん」 本当に楽しい。 こんなに楽しいのは初めてかも。
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加