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「…ちょっと、何よ…何の冗談なの!?」
「冗談?…冗談に見えるわけ」
男は冷笑を浮かべながら、女に近寄った。
腰が抜けて立てない女の前にしゃがみ込み、目線を合わす。
「お前が…あそこに吊るされているロープに首を吊ってくれれば…俺は何もしないって言ってんじゃん」
「何なのよ、それ!あたしがあんたに何したって言うのよ!」
女の言葉に、男は首を傾げた。
「んー…何も、してないな」
「だったら…!」
「でも…友達が…」
女の言葉をかき消すようにして、男は言った。
「お前のこと、超恨んでるから」
「…ふざけんじゃないわよ!」
「お前がふざけんなよ、出目金」
「…っ!」
男は女の顔面を蹴った。
痛みで床をのた打ち回る女の長い髪を鷲掴みにした。
女の鼻からは真っ赤な液体が流れていた。
それを見て、男が哄笑した。
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