*3*王子様

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開店時間は、午前10時。 いつもなら爆睡してる時間なだけに、欠伸が止まらない。 制服に着替え、自分のロッカーに荷物を詰めた。 そんなにないから、ロッカーはスカスカ状態だけれど。 せ「おーい皆ぁ。そろそろ開店時間だから、用意してねぇ」 全「はーい」 聖愛の一言で、皆が返事をする。 オレはまだ今一分からないので、近くにいた美波さんに声を掛けてみた。 ゆ「なぁ、美波さん。用意ってなにするの?」 あ。 つい癖でタメ口使っちまった。 怒ってないよな…。 柄にもなく心配になってしまい、美波さんの顔を伺った。 か「やだなぁ、花柳でいいよ。用意っていったって、大したことなんかやらないよ。お客様を迎える準備しといてね、って意味だから。あんまり深く考えない方がいいよ」 美波さん…改め花柳は、全く気にしていない様子で、オレの質問に答えてくれた。 ゆ「なるほどね。ありがとな」 か「いいえ。ほら、お店の方行くよ」 オレは花柳に腕を引かれ、お店の方へ連れていかれた。 せ「よおし、全員集まったし今から開店しまぁす」 聖愛の合図で開店した。 外には女の子の列が出来ていた。 そんなに人気な店だとは思わなかったので、拍子抜けしてしまった。
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