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俊ちゃんは教室に入ってくると転入生がいるという話しをしだした。
私は別に転入生に興味はなかったのでぼーっとしていたが
「神崎入ってこい」
と俊ちゃんがそう言い入ってきた人は見覚えのある顔だった
「神崎優。よろしく」
やっぱり知っている。
私は小3のころ1ヶ月だけ入院したことがある。
そのときに優とは病室だった。
家族やクラスメート、彰もお見舞いには来てくれていたがやっぱり小さかった私にとって入院生活は退屈だった。
そこで優に話しかけるようになったのだ。
なかなか心を開いてくれない優に対して私は根気強く話しかけ、徐々に心を開いてくれた。
1ヶ月という期間であそこまで仲良くなれるのはすごいと思う。
そして、退院した後も手紙を書いたりとお互いに連絡を取り合っていたのだ。
去年の今頃優にお願いして写真を送ってもらったからかっこよくなったなぁとは思っていたが実物はもっとかっこよくなっていた。
私も優に頼まれ写真を送ったから顔分かるよね??
と思っていると
優も私に気づいたのかこちらを見て微笑んでくれた。
「今、私を見て微笑んだわ!!」
「違う違う。うちに向かって微笑んでくれたのよ」
なんて他の女子は言っている。
「はい。静かに。じゃあ神崎は空いてる席に座ってー。さっそく席替えするから別に座るとこはどこでもいいぞ」
早速席替えなのか...
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