五限目

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「――待って!」 背中越しにもさもさスネークと思わしき人物の声が聞こえる。 てかwww追いかけてくんなよwwww ちらりと後ろを振り返ると、俺のすぐ後ろにもさもさ髪が見えた。もさもさスネークはそのもさもさを揺らしながらぴったりと俺の後ろに張り付いている。 おい、俺けっこう本気で走ってるんだけど?すでに限界点突破まで来てるけど?なのに何なのお前は、息一つ乱してないとかwwwやっぱりスネークだなコイツ。侮れぬ。 「おまwwwついてくんなよ、スネークwwww」 「スネーク? 誰それ」 「お前だ、よwwもさも、さスネークwwwうぇw」 お前以外にいません。全力疾走で息も絶え絶えに喋る俺に、同じ速さで走っているとは思えないほど落ち着いた声で話す貴方以外はいません、はい。 いくら俺が根暗引きこもりオタクで運動不足だっていってもな、かつては野球少年だったんだぞwww小学校のことだけどな!! いやでも、俺の体力は並みにはある、かろうじて。その俺にぴったりくっついて、なおかつ頭はもさもさで暑苦しいけど、涼しげな顔で爽やかに走っているもさもさスネークはやっぱりスネークだと俺は確信した。 「それよりさ、アンタここの生徒でしょ。職員室まで案内してくれない?」 「は? なんで俺、がwww」 「さっき目合ったじゃん」 「知るかそんなもんwwww」 「目が合ったから自分に気がある」と思いこむイタイ奴と同じ理由だろそれwwwやめてけろwwww
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