二限目

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―そして教室― 「けーいーすーけーくぅうぅん」 「おはよう。隆弘」 うん、ご丁寧にも二回目の挨拶ありがとう。 じゃなくてだな。 「朝ごはん……間に合わなかった……!」 くっ、と片膝をついて頭を抱える俺。全身で朝食を食べられなかった悔しさと空腹を表現しています。ついでに冷たい慶介くんを非難しています。 「そうか」 だが慶介はそう一言返しただけで、黙々と何かを書いている。 てか、こっち見てもくんないしね。なんでそんなに冷たいの?俺らって友達だよね?そうだよね慶介?そうだと言ってくれ。 と、慶介に無視された俺が床に体操座りをしていじけていると、俺の視界に誰かの足が入って来た。 「あ、あの……安斎様……」 「ん」 俺がちらりと視線を上に向けると、体を縮こませてもじもじとしている男が一人。 んー、これは見るからに一年生かな。にしても男がもじもじしないでくれるかww普通にキモイぞwwwトイレでも我慢してるんですかwww 「何か用か?」 「え、えっと……その……っコレ!」 一年生らしき男は、視線をそわそわと泳がせながら、意を決したように体の後ろから何かを取りだした。 それは…… 「ブホッwwww」 ショッキングピンクのお弁当箱☆ ktkrwwwぶははははwwww思わず笑いがwwwいかんよこれは抑えきれんwwww と肩を小刻みに揺らして笑いを堪えていたら、一年生にギリッと睨まれた。 あらやだ怖い。俺こんなにも頑張って我慢したのに。褒めてほしいくらいだわ。てか俺先輩だよ?もうちょっと敬ってくれてもいいんじゃないの。 「ああ……。ありがとう」 「い、いえっ! し、失礼します!!」 弁当を渡すというミッションを終えた一年生は、足早に教室から出て行った。教室の前では友達が待っていたらしく、「どうだった?」「貰ってもらえたぁ!」「嘘ぉ! すごいじゃん!」という会話が展開されている。 女 子 か いや、あれが女子だったらまだいいんだ。そうだったらどれだけ微笑ましい光景なことか……。ううっ、生足……。 →
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