騎士道の果て、王道の末

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男の名はカリヤ。 カリヤ=シルグリット=クリハローズ。 サクヤ=クリハローズ女王の騎士であり、使い魔であり国内で最初の魔人であり、そして彼女の夫であり少女の父親だ。 サクヤ女王とは夫婦である事は既に公表済みであり、王位継承者ではない為に王ではないが、城を守る騎士団を率いる隊長を勤めている。 クリハローズを覆う巨大な結界は彼の研究成果だ。 「パパ、パパ!! あのね、またパパがお出かけするってきいてパパの絵をかいたの」 そしてこの少女、リミ=クリハローズはカリヤとサクヤ女王との間に生れた長女であり国内で二番目の魔人だ。 魔人とはカリヤの特異な体の事を表していた言葉だったが、今では人と魔物との子供を指す言葉として使われている。 『人魔平等』を実現させるに辺り、サクヤは戴冠式と同時に魔物との融和とリミの誕生を発表、魔物全てが敵ではないのだと語った。 リミは『人魔平等』の象徴的存在として注目され将来が期待されている。 リミから受け取った用紙にはカリヤとサクヤとリミが手を繋いで笑っている絵が描かれていた。 「おっ、上手く描けたじゃないか。ありがとなリミ、パパは嬉しいぞ」 「でしょう? もっとほめてくれてもいいんだから!!」 「ハハ、そーゆーとこはママに似てるな。よし、ゆっくり休んだからまだ元気だな。リミ、もう仕事は終わったからパパともっと遊ぶか」 「うん、あそぶあそぶ!!」 「よし先ずは魔弾の弾幕ゴッコからだな」 「わーい!!」 「子供になんて遊び教えてるのよ!?」 すかさずサクヤがつっこむ。 「聞けよサクヤ、リミってかなり回避能力が高いんだ。たぶん目が良いんだろうな。十発撃って全部躱しやがったんだ。大丈夫だ、球技と一緒だ」 「球技じゃないからソレ。もし怪我をさせたらどうするのよ。さあリミ、弾幕ゴッコより本気モードの殺陣をやりましょう」 「お前こそリミにナニ教えてんだよ!?」 カリヤもつっこむ。 「殺陣だけど」 「まだリミには早いだろ!!」 「早くないわよ、私の炎を素手で触れるし剣術もかなりのものなんだから」 「なにそれ初耳!?」 「もうパパ!! ママ!! けんかはメッだよ!!」 言い合う二人の間にリミが割り込む。 「リミはパパのだんまくゴッコも楽しいし、ママのたても楽しいから大丈夫なの、だから、けんかは……ダーメッ!!」

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