103人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
――2xxx年、春
廃墟となった夜の街に複数の男達が一人の青年を囲んでいた。
「おぃ、"朱い華"
そろそろ降参したらどうだ?」
「――降参?
この私がそんな事するとでも」
リーダーらしき男が青年に話しかければ、青年は冷たく凍った瞳で嘲笑った。
「降参しねぇなら仕方ない……死ねや」
男は指を鳴らして周りの男達に合図をすると、ナイフや銃を手に取り青年を取り囲むようにして威嚇し始めた。
「……へぇー
随分と舐められたものだねぇ…」
氷のような冷たい瞳で周りを見渡したあとボソッと呟く
青年は腰に巻いている黒い帯に挿してある、刀を鞘から抜けば走り出した。
「撃てッ!!」
男の掛け声に合わせてあちこちからいろんな銃声が聞こえてくる
――が、青年は無表情のまま銃弾の雨の中を止まることなく走り続けた。
青年は片手で刀を持つと、近くで撃ってきている男の首を跳ね、その死体を素早く前に投げつけ銃弾の雨を防いだ。
「……まず、一人目ッ!」
そう呟いたあと、走る事を止めずそのまま近くで撃ってくる男の首を跳ねた。
最初のコメントを投稿しよう!