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パタン
繁守「真守、良守…‥おお、珍しくちゃんと修行に励んでいるではないか」
裏口から繁守が出てくる
真守「じーちゃん。『珍しく』は余計」
良守「何しに来たんだよ。別に見に来なくたって、俺らは修行してるから」
繁守「己の祖父を邪魔者扱いするな!もっと年長者に対する、敬意を持たぬか!ゴホン、それよりお前たちにちと話があるんじゃ」
真守「なんだよ、説教ならいらねーぞ」
繁守「また真守は。もっと女子らしい口をきかんか。して、話とはお前たちに関することじゃ」
真守・良守(そりゃそーだろ)
繁守「いいか、お前たちは常に一緒にいろ。絶対に離れるな」
良守「は?何それ?ワケわかんねー」
繁守「だから、お前たちは常に一緒にいて、絶対に離れるなと言っているんじゃ。お前日本語わからないのか?」
良守「んなわけねーだろ。俺はれっきとした、日本人だぞ?」
真守「それ、なんで?」繁守「お前たちは、双子だ。墨村家の歴史の中でも双子はおったようじゃが、方印が左手に出たり、手首にその輪のようなものが出たり、しかも左右対称に出た例はないのじゃ」
真守・良守「…‥」
繁守「わしはその手首のを、おぬしらを繋ぐ印ではないかと思っているのだが…‥」
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