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お嬢様は俺を真正面から睨みつけて言い切った。
「あなたが心でどう思っていようが、その行動で昴さんは救われているのでしょう?
あなたを必要としているのでしょう?
だったら別にいいじゃないんですの?
他人が本心でどう思っているかなんて、誰にも分かりませんわ」
「それはそうですけど……」
「普通じゃなくても屈折してても、まともじゃなくても歪んでても、必要とされているならそれを受け入れればいいんですわ!
気持ちの奥底まで通じ合っていないと納得出来ないなんて、むしろそっちの方がおこがましいという物です。
本心がどうあれ、あなたは昴さんに振り回されているフリをしていればいいんじゃないんですの?
それで円滑に物事が進むなら、構わないと思いますわ」
俺は驚いて息を呑んだ。
「何ていうか……」
「何ですの?」
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