観覧車から見える景色

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昴はふだん自分と父親は全く似ていないなんて言っているが、楽しければ何でもいいと思っている所や、基本的に自分の楽しみのために他人を振り回してもいいと思っている所は瓜二つだ。 ちなみに顔もよく似ている。 彼女はくすりと笑みをもらして、地上を指さした。 「でも何だかんだ言って、父も心配してくれてはいるみたいですわ」 指さされた方を見ると、黒服を着たいかつい男性が数人遊園地の中をうろうろしている。 黒服と遊園地。何とも不釣合いな光景だ。 「日本に来てから一人で行動していると思ってましたけど、ずっとボディーガードに見張られていたみたいですわ」 .
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