観覧車から見える景色

41/43
前へ
/182ページ
次へ
「お嬢様、お前のこと振り回すぜ?」 「自分勝手で傍若無人な態度とられるのなんて、十年来の付き合いの誰かさんでとっくに慣れてるよ」 そういう意味では、昴と麗華さんは似ているかもしれないな、と思う。 昴は少し寂しげに微笑んだ。 「お前もやっと自分の幸せを見つけられそうで安心したよ。 寂しくないって言ったら、嘘になるけど」 俺はやっぱり似ているなぁ、と思う。 いつも自分のことばかりなのに、こうやって、たまーに人の心配をするようなことを言う所も。 「先のことはどうなるか分からないから。 とりあえず、俺は俺の出来ることをするだけだよ」 .
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7596人が本棚に入れています
本棚に追加