観覧車から見える景色

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『待っていてくれますか?』 『もちろんです。 麗華さんは十五年間片思いしてたんでしょう? それに比べたら、たった数ヶ月なんて何でもないです。 それに、会いたくなったら会えばいいんですよね?』 俺の言葉を聞き、彼女は嬉しそうに声をたてて笑った。 『そうですわね。 お互いが会いたいと思えば、どこにいたって大丈夫です。 ありがとう、司』 たとえずっと先の未来は見えなくても。 それでも俺は、明日もまた彼女の声を聞ければいいと、心から強くそう願うのだ。 .
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